6月末に宮城県石巻市に行ってきました。
短期間の滞在でしたので多くをまわって見ることはできませんでしたが
大変な被害を実際自分の目で見て感じた事、
そこにいるボランティア、
現地の方たち自衛隊の方たちの人と人との繋がりを感じました。
石巻市の南浜地区
この辺りはテレビでみる風景そのままでした。
戦争を体験していませんが
それに近い風景なんじゃないかと思わせる光景がずっと広がっています。
今回石巻にある湊中学にラスクを届けに行ったのと、
少しでしたが炊き出しの手伝いをしました。
テレビでは炊き出しの映像はなくなってきていますが、
今も炊き出しは毎日しています。
ここは体育館の中で炊き出しをおこなっています。
名前は『湊食堂』
炊き出しはボランティアが主にやっておりますが、
避難所におられるお母さんがスーッと現れ
横で野菜を切ったりするのを手伝ってくれていました。
現地の方も比較的被害が少なかった方も
土日の仕事が休みの時、炊き出しの手伝いをしておられます。
食事の準備が出来ると12時より湊食堂がオープンです。
みなさん集まってきます。
食べた食器を洗う場所です。
セルフで手前からティッシュで汚れをとって
大きなタライの手前が
洗剤液、すすぎ1、すすぎ2
その後タオルでふいてアルコール液をシュシュとかける。
終了です。
流水で洗っていないので衛生面が大丈夫だろうかと気になりました。
ここでは食器テーブル、洗った道具類すべて
毎回1つずつアルコール消毒してかたずけます。
なのでカップで飲み物を飲んだりすると、
どうしてもアルコールの味が混ざりますが、これはしかたの無い事です。
そして写真にうつっていませんが、
この時、この体育館全体はハエが大量発生していました。
捕っても捕ってもキリが無いくらい。
壁の隅はハエで黒くなっているくらいでした。
このハエは5月はいなかったと言っていました。
これも深刻な問題です。
この日はちょうどイベントがあって
仮面ライダーショーがあり、
子どもたちも楽しそうに集まっていました。
ショーの前後にプロジェクターで映画も。
この体育館も震災当時は津波で
大量の泥、車で大変だったようですが、
それがまったく分からないくらいきれいになっています。
体育館奥は『みんなのとしょかん』があります。
絵本やいろいろ楽しそうな本がならんでいました。
この日は子供たちも集まるということで、
前日のメニューの打ち合わせで甘口カレーになりました。
そしてデザートが山形のさくらんぼ。
私たちも同じ食事をとります。
とってもおいしかったです。
写真だけでは分かりませんが
実際食事はハエを常にはらいながら食べていました。
食堂オープン前に来られていた
おじいちゃんが話しかけてきてくれました。
東北の方言が混ざって
聞き取りにくいところがたくさんありましたが、
その中で
「湊食堂にくる人は震災当事に比べると減った。
仮設ができたからそっちに行ったけど、
電気代やらお金を払わないといけないから
ここに(湊中学に)また帰ってきてるんや。」と。
返す言葉が見つかりませんでした。
言えた言葉は「うーん。。。そうか~。。。」とだけ。
場所は変わって
ここは湊食堂奥の校長室。
まだ泥だしが出来ておらず、
男性5名で何時間もかけてかたずけていました。
何とも言えないにおいがしていましたが、
帰るころには見違えるほどきれいになっていました。
男性たちは校長室の泥だしをしていた前日は
たくさんの子供たちが亡くなった
大川小学校のそばでガレキ撤去をしていました。
その場所はこの日初めて
たくさんのボランティアが入ったという場所だったそうで、
3ヶ月経っているのに手付かずの当時そのままだったと聞きました。
ここは自衛隊がみなさんの為にやってくれている自衛隊風呂。
みんなを癒してくれる貴重な場所です。
本当にここは助かる。とボランティアの方も言ってました。
中は広くてきれいでした。
写真には載せていませんが、
ボランティアが寝泊りもしているボランティアベース絆。
ここにたくさんのボランティアの方たちが集まって
朝7時にミーティングをして、
それぞれの活動報告や情報交換を行っています。
何かできないかといろんな場所から集まってきているボランティアたちが
みんな1つになって頑張っています。
そんなみなさんの顔はいきいきとしていい顔をしていました。
それでもやっぱり疲労は溜まります。
そんなボランティアをマッサージなどしてサポートするボランティアもいて。
人のつながりをとても感じることができました。
今回宮城県に行って実際自分の目で見れて良かったです。
現地の方、ボランティアの方が大変な中、
1つにまとまって『何か力になれたら。』と思って
元気に頑張っていこうという活気がすごく印象に残りました。
そして不自由なくすごせている今がすごく貴重なんだと実感します。
めまぐるしく変わっている現地の状況のなか、
やっぱりガレキ撤去などの力仕事ができる人手は貴重です。
炊き出しもですが現在平日の人手が不足しているようです。
何か力になれたらと思っている方は
思うだけでなく行動を起こしてみませんか?
現地に行けなくても
自分なりの支援の仕方はいろいろあると思います。